2009 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌に対する新規NF-kappaB活性阻害剤を併用した抗癌治療戦略の確立
Project/Area Number |
20591866
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
菊地 栄次 Keio University, 医学部, 講師 (10286552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮嶋 哲 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90245572)
大家 基嗣 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00213885)
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Keywords | 膀胱癌 / 抗癌剤 / 転写因子 |
Research Abstract |
In vitroでのSN38の膀胱癌細胞に対する細胞傷害効果 ヒト膀胱癌細胞株UMUC-3、5637、KU19-19において0.15ng/ml以上のSN38投与により著明な増殖抑制効果が認められた(p<0.01)。 In vitroでのDHMEO併用SN38の膀胱癌細胞に対する細胞傷害効果 ヒト膀胱癌細胞株UMUC-3、5637、KU19-19においてDHMEQとSN38の併用効果の検討を行った。KU19-19細胞において、コントロールに対して5μg/mlの、DHMEQ単独投与において18%、0.3ng/mlのSN38単独投与において26%の細胞障害効果増強が確認されたが、併用群においては55%の細胞障害増強効果増強が確認された。同様な結果がUMUC-3、5637細胞においても確認された。 SN38によるNF-κB活性の変化 SN38によるNF-κB活性の変化を検討した。測定にはTransAM NF-κB p65 Transcription Factor Assay Kit(Active Motif)を用いた。KU19-19細胞を、5μg/mlのDHMEQ単独投与、0.3ng/mlのSN38単独投与、DHMEQ、SN38併用投与にて細胞を処理した後、核と細胞質を分離し、核タンパクをassay kitを用いて測定した。コントロール0.87±0.07の吸光度値に対して、5μg/mlのDHMEQ単独投与により、0.33±0.03と有意にNF-κB活性は抑制された。一方、0.3ng/mlのSN38単独投与により、1.07±0.10と有意にNF-κBは活性された。DHMEQ、SN38併用投与においては0.31±0.01と有意にNF-κB活性は抑制された。
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