2008 Fiscal Year Annual Research Report
低血清培養法による脂肪由来幹細胞を用いた腎障害治療におけるニッチ
Project/Area Number |
20591879
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 徳則 Nagoya University, 医学部附属病院, 講師 (20182636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 百万 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10186900)
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Keywords | 脂肪組織由来幹細胞 / 微小循環 / 尿細管周囲毛細血管 / 低血清培養法 / 生体顕微鏡 / 微小循環環境 / 臓器保護 |
Research Abstract |
まずは、微小循環と再生について、マウスを対象に再生に必要な微小循環環境の実験を行った。マウスを対象に、ドライアイスを用いた骨髄幹細胞投与後、膀胱再生時の微小循環につき検討を行った。細胞投与後2日目早期にドライアイスを用いた群はコントロール群と比較して膀胱毛細血管流用の明らかな低下を認め、同時に組織での再生に必要な局所でのサイトカインの上昇を認めた。ホストの微小循環に可逆性の傷害が生じることによって、平滑筋の構造が傷害されることによりスペースが確保され再生部位局所のサイトカインが刺激され再生が亢進するものと考えられた。 次に再生の腎保護作用について、ラットを用いて腎の機能血管である尿細管周囲毛細血管微小循環について検討を行った。腎傷害モデルラットを対象に低血清培養を用いた脂肪組織由来幹細胞を腎皮膜下に注入し、細胞投与後3日目早期に血中Crn BUNと腎臓組織はコントロール群と比して細胞投与群は有意に血中Crn BUNの低下とATNスコアーの低下を認めた。その原因として生体顕微鏡を用いた、表在尿細管周囲毛細血管流量は有意に細胞投与群の方が多い結果であり、臓器保護の発現時期から考えると血流改善の因子が腎保護作用に早期に関与していることが窺えた。早期の腎機能保護作用が認められることより、細胞から分泌される血流増加にサイトカイン(VGF等)のサイトカインが関与する可能性が推測された。
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Research Products
(4 results)