2008 Fiscal Year Annual Research Report
尿路結石形成時の酸化ストレス発生機序の解明と遺伝子組み換えマウスを用いた機能解析
Project/Area Number |
20591887
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
安井 孝周 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 講師 (40326153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
戸澤 啓一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40264733)
伊藤 恭典 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70295608)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 臨床研究医 (70444966)
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Keywords | 尿路結石 / ミトコンドリア / オステオポンチン / 酸化ストレス / 透過型電子顕微鏡 |
Research Abstract |
尿路結石形成の初期には細胞障害が起こり、酸化ストレスがその原因になっていると考えられる。細胞内のミトコンドリアの損傷によって活性酸素が発生することが知られており、結石形成時にはシュウ酸による細胞障害→ミトコンドリアの損傷→活性酸素の発生→細胞障害のサイクルが発生していると推察される。また、細胞障害に対して、尿路結石関連遺伝子、マトリクスが発現し結石形成に影響を及ぼすと考えられる。結石形成時の細胞障害、ミトコンドリアの機能、マトリクス蛋白の機能について詳細に検討することで、結石形成機序を解明し、予防法の確立に活用することを目的とした。尿路結石モデルマウスを用いて、結石形成の初期段階での細胞内ミトコンドリアの変化を電子顕微鏡を用いて観察した。蓚酸前駆物質であるグリオキシル酸の投与6時間後にはミトコンドリアの崩壊が観察され、酸化ストレスマーカーの変化が確認された。ミトコンドリアの変化に伴い、微絨毛の崩壊も観察された。3日後にはミトコンドリアを含む結石形成が確認された。結石形成初期にはミトコンドリアの機能が重要であり、今後、酵素活性を測定する予定である。結石形成に重要な役割をしめすマトリクス蛋白オステオポンチン(OPN)の機能部位の解析を行うため、そのRGD配列をRGEに変換したOPN、カルシウム結合部位を欠損したOPNを発現するトランスジェニックマウスとOPNを交配し、遺伝子改変したOPNのみを発現するマウスを作成した。平成21年度に結石形成におよぼす影響を詳細に観察する予定である。
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Research Products
(4 results)