2008 Fiscal Year Annual Research Report
在宅遠隔通院時母体胎児の状態把握を可能にするウェアラブル胎児心電図電極の開発
Project/Area Number |
20591904
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 芳孝 Tohoku University, 国際高等研究教育機構, 教授 (40261622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 拓哉 東北大学, 未来医工学治療開発センター, 助教 (70396539)
佐藤 尚明 東北大学, 病院, 助教 (70431567)
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Keywords | 胎児心電図 / 遠隔医療 / フィールド計測技術 / 母体胎児監視 / シュミュレーション / 子宮筋電図 |
Research Abstract |
シールドルームを用いる事が出来ない在宅時や遠隔通院時の状況で母体腹壁から10μVという低電位の胎児心電図を高精度精度で計測する為には新しい計測技術が必要であり、また、その技術に特化した新規の電極作成技術が必要である。電極の性能は構成素材の成分、厚み、面積や形状などに左右されると考えられる。そこで本年度は最初に電極素材の探索を行い、次に厚みと面積・形状を評価し、胎児心電図に最適な電極の候補の絞り込みを行った。また、筋電図の分離の基礎研究を進めた。 胎児心電図シミュレーション装置はHioki社製LCRメーターを本研究用に改良・作成した。この装置を用いて様々な電極素材を評価し、最適な電極素材を探索した。評価した素材は金属電極(銀/塩化銀電極)、絶縁体電極(ポリマー樹脂加工銅ニッケル電極)、半導体電極(チタン酸バリュウム電極)特殊ゲル電極、およびその組み合わせを採用した。評価項目はインピーダンスと静電容量とした。インピーダンスが最も小さく、且つ静電容量が大きな素材を電極素材の候補として採択した。この段階でチタン酸バリュウム電極は全く20μVレベルの信号が測定できず、以降の検討項目から外した。 次に採択した電極素材の厚みに対する検討を同様にインピーダンスと静電容量を指標に行った。検討した厚みは2、4、8mmとした。同様に電極の形状は面積を1cm^2、2cm^2、5cm^2と変化し検討した。5cm^2は長方形、正方形、扇型の3種類を試作し、胎児心電図に最適な電極の候補とした。大きさにより計測電極の安定性に変化が見られた。また、絶縁部の特性、厚さによりインピーダンス、電気容量が大きく変化した。次年度は、平成21年度に本年度の研究で絞り込んだ電極候補を基に動物実験用の電極を試作し、動物実験にて安全性、有効性の試験を行う予定である。
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Research Products
(3 results)