2010 Fiscal Year Annual Research Report
在宅遠隔通院時母体胎児の状態把握を可能にするウェアラブル胎児心電図電極の開発
Project/Area Number |
20591904
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木村 芳孝 東北大学, 国際高等研究教育機構, 教授 (40261622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 拓哉 東北大学, 未来医工学治療開発センター, 助教 (70396539)
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Keywords | 胎児心電図 / 遠隔医療 / フィールド計測技術 / 母体胎児監視 / シミュレーション / 子宮筋電図 |
Research Abstract |
前年度までに最適電極素材をシミュレーションと動物実験で決定した。本年度の研究計画は、1.電極の動物実験による有効性、安全性、耐久性試験、2.電極の形態の改善、3.母体筋電図分離アルゴリズムの開発最適な電極の形、大きさの決定とマウス胎仔を用いた病態モデルによる有効性の検証であった。 1.電極の動物実験による有効性は、マウス胎仔を用いて行い低酸素、低栄養の影響を調べるための基礎実験を選めた。母体低栄養における胎仔の戦略が循環系ではオスとメスに違いが有ることが分かった。これに対し、脳では雄雌の違いがないことなどが分かった。今後、胎児の病態モデルとしてマウスを用いた実験を進めて行きたい。 2.電極の形態の改善 臨床研究で電極の形と大きさの最適化をおこなった。電極の大きさでは、大きいほど母体の低周波性成分が減少することが分かった。また、1シート化を試みたが、余り電極シートが大きいと取り扱いが難しくなり、また、電極が大きいほど環境雑音が入りやすくなることも分かった。電極性能として最適な大きさを決定し、3シートの組み合わせからなる電極シートを開発した。本組み合わせシートは、腹壁の形や大きさの変化に伴い妊娠初期中期と後期で使用可能な電極の形の組み合わせが可能であり、参照情報としての超音波プローブとの組み合わせも可能で最適な電極となった。 3.母体筋電図分離アルゴリズムの開発 最適電極を制作する過程で、電極の高インピーダンス化で筋電図がかなり抑制出来ることが分かった。胎児心電図計測の目的に十分であり、当初予定した筋電図除去アルゴリズムの開発を計測インターフェイスアルゴリズムに切り替えて行った。インターファイスとしては、心電図パラメータの計算画面や心拍変動のトレンド画面の作成をおこなった。電極開発としてはほぼ完全な胎児心電図電極が制作出来た。
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Research Products
(3 results)