2008 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠中の肝機能異常における自己傷害性T細胞の関与の検討
Project/Area Number |
20591932
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
市川 雅男 Nippon Medical School, 医学部, 助教 (20366660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60188175)
里見 操緒 日本医科大学, 医学部, 助教 (80318500)
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Keywords | 妊娠 / 流産 / 共刺激分子 / 自己傷害性T細胞 / Regulatory T cell |
Research Abstract |
実験に伴い、必要な抗体の作成に従事した。ハイブリドーマの培養にCELLLINEシステムを用いて大量に抗体を産生した。純度に問題を生じたため、purlification kitを用いて不純物を除く予定である。妊娠中における肝機能異常における自己傷害性T細胞の関与の検討を行うために、マウスを用い実験した。前実験によって妊娠マウスの肝臓において活性化した自己傷害性細胞(PD-1陽性:B7-H1分子のレセプター)の出現の増加が認められていた。しかしながら、実験を繰り返すうちに、PD-1陽性の細胞の出現の傾向が一定しなくなった。このモデルでは、胎児への抗原性がはっきりわからないため、もう少しはっきりとしたモデルが必要になった。そこで、H-Yトランスジェニックマウス(雄抗原に特異的なT細胞レセプターを持つマウス)を購入して、胎児の雄抗原に対して母体が認識しているかを検討することとし、またそれらの細胞がPD-1を発現しているかを検討することとした。また、もう一つの問題としてallogenicな胎児の抗原が母体にはっきりと認識されているのかどうかのチェックが必要となった。したがってB6とBalb/cマウスをもちいてsyngenicとallogenicなモデルをおちいて妊娠中のマウスにCFSEでラベルした細胞を妊娠12日目に投与してallo抗原に反応してCSFEの分裂が認められるかどうかをチェックすることとした。その胎児抗原を母体が認識できるかどうかをチェックしたのちに、流産モデル(CBAとDBA/2のマウス)において、B7-H1抗体と4-1BB抗体をもちいた流産率への影響を検討する予定である。人における実験として妊娠性高血圧症、妊娠悪阻の患者において自己反応性のPD-1陽性細胞の出現が認められるかどうかをチェックするため、患者血をあるめる準備をしている段階です。
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