2009 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠中の肝機能異常における自己障害性T細胞の関与の検討
Project/Area Number |
20591932
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
市川 雅男 Nippon Medical School, 医学部, 助教 (20366660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 俊行 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60188175)
里見 操緒 日本医科大学, 医学部, 助教 (80318500)
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Keywords | B7-H1 / 4-1BB / 妊娠 / 胎盤 / 流産 |
Research Abstract |
B7-H1ノックアウトマウスの肝臓には、PD-1陽性の自己反応性のT細胞が蓄積している。細胞活性を増加させる4-1BB抗体を投与すると肝障害が生じことが解っている。妊娠においても、胎児抗原に対する免疫応答が起こっている可能性が高く、妊娠中の肝臓へのPD-1陽性のT細胞が特異的に蓄積している可能性が高い。そこで、妊娠中の肝臓のPD-1陽性の細胞の増加を調べたところ、微増していることが示唆されたが、特異性がないために判断がし難い。そこで、まず、胎児抗原に対して母体が反応し、有効な細胞性免疫がおこっているかどうかを調べることとした。そこで、Balb/C雌とB6マウス雄にて交配させて、出産後にCFSEでラベルしたB6マウスの細胞を妊娠後の雌に注射したところ、有効な細胞傷害活性は認められなかった。そこで、現在、妊娠中期にB7-H1抗体と4-1BB抗体を投与した群の比較を行っている。この結果は、胎児が母体免疫より、隔離されているか、どうかを示す実験であるため、今後の方向性を決める重要な実験である。今後は、OVA抗原を胎盤に表出するモデルを作成して、OT-1T細胞を使用して同様にCFSEでラベルして妊娠マウスに投与する実験を計画中である。そのモデルを使用して、胎児抗原に対する特異的なOT-1T細胞が妊娠マウスの肝臓に蓄積するのかどうか、また、それらが間接的に肝障害を誘導するのかどうかを調べている予定である。
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Research Products
(2 results)