2008 Fiscal Year Annual Research Report
女性生殖器特異的な新規I型インターフェロンの遺伝子制御機構の解明
Project/Area Number |
20591934
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
松宮 朋穂 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 助教 (30344592)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今泉 忠淳 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (90232602)
吉田 秀見 弘前大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40201008)
|
Keywords | 免疫応答 / 女性生殖器 / IFN-ε / 転写後調節 |
Research Abstract |
子宮頸がん由来細胞株であるHaLa細胞をTNF-αで刺激後RNAを回収した。次に、5'および3' rapid amplification of cDNA ends (RACE)法を用いて、回収RNA中のIFN-ε mRNAの5'および3'非翻訳領域をそれぞれ増幅してmRNA全長のクローニングを行った。その結果、IFN-εの翻訳領域および3'非翻訳領域の同定が完了した。同様な方法で5'非翻訳領域のクローニング後に塩基配列解析を行ったところ、予想される転写開始点よりも短い塩基配列が得られた。そこで、RNAの二次構造を予測するソフトウェアを用いてコンピューター上で解析を行ったところ、IFN-εの5'非翻訳領域にはヘアピン構造をとる配列が存在し、そのために逆転写反応が阻害されていることが予測された。そこで通常より、より詳細な逆転写反応の条件設定が必要となり、さらなる詳細な検討を行った。その結果、予測どおりのIFN-εの5'非翻訳領域を同定することが出来た。この事態のため、当該事業は一部計画の延長を余儀なくされた。しかしながら、このことは、IFN-ε遺伝子が転写後調節を受けていることを強く支持する結果であり、次年度以降さらに詳細に同部位を検討することに意義があることを示した。 当初行う予定であった非翻訳領域の機能解析のために、申請者らはIFN-ε 3'非翻訳領域をレポーター遺伝子の下流に挿入した人為的融合cDNAを合成し、哺乳類発現ベクターへの組換え作業を完了した。IFN-ε 5'非翻訳領域に関しても同様な作業を行い、その大部分を完了した。これにより、次年度への、計画延長による影響はほぼ解消され、次年度以降についても計画どおりの研究の円滑な遂行が期待された。
|