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2008 Fiscal Year Annual Research Report

新たな内分泌治療薬開拓に向けたエストロゲン受容体標的遺伝子の同定と機能解析

Research Project

Project/Area Number 20591936
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

宇都宮 裕貴  Tohoku University, 病院, 助教 (10359507)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高野 忠夫  東北大学, 病院, 講師 (40282058)
小林 里香  東北大学, 病院, 技能補佐員 (80451582)
八重樫 伸生  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00241597)
KeywordsErα / クロマチン免疫沈降(ChIP)クローニング / 子宮内膜癌 / エストロゲン / Glutamate receptor interacting protein 1 (GR1P1)
Research Abstract

子宮内膜癌はエストロゲン依存性腫瘍であり、エストラジオール(E2)はその発症および増殖・進展に深く関わっている。従来、プロモーター領域に存在するEstrogen Responsive Element(ERE)という短い配列の領域をエストロゲンレセプター(ER)αが認識することによって、標的遺伝子の転写調節を担う能力が獲得されると考えられていたが、最近になってERαが直接結合する領域は非常に広範囲に存在することがわかった。現在、代表的な子宮内膜癌細胞株であるIshikawa細胞を用いてERαが直接結合する新たな転写制御領域を同定し、その機能解析を行うことにより、子宮内膜癌におけるERαの機能についての新たな分子機構の解明を試みている。
これまで行った実験は以下のとおりである。
1) Ishikawa細胞株を培養し、E2処理後にクロマチン免疫沈降(ChIP)クローニングを行い、得られたERα結合領域から標的遺伝子を同定
2) それらの標的遺伝子のプライマーを作成し、ERα抗体を用いたChIP assayで結合能を評価
3) その標的遺伝子に対するsiRNA処理を行い、細胞に与える影響をCell viability and apoptosis assayで検討
これまでに転写制御領域を同定するためにChIPクローニングを行い、47の標的部位を同定した。それらの標的遺伝子にはCathepsin D, c-Mycなどエストロゲンに関連する重要な遺伝子が含まれていたが、一方で19の結合領域は従来まで重要でないとされてきたイントロンに存在していた。さらにERα転写コアクチベーターであるGlutamate receptor interacting protein 1 (GRIP1)に着目しsiRNA処理を行ったところ、アポトーシスの増加と活動性のない細胞数の増加を認めた。
ERαの新たな標的遺伝子群は、子宮内膜癌の病態に重要な生物学的役割を担っていると推察された。今後、同定された標的遺伝子群に関し更なる検討を加え、子宮内膜癌におけるERαを介した新たな分子機構の解明を行っていく。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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