2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591951
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
苛原 稔 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20160070)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 利也 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (70294692)
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Keywords | 多嚢胞性卵巣症候群 / LH / エクルーシス / テストステロン / 診断 |
Research Abstract |
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の診断における高LHの基準は、スパック-S以外の測定系では明確でない。そこで、エクルーシス試薬LH^-、FSH IIを用いた際の高LHの基準値について検討した。まず、正常月経周期女性72例(卵胞期)、PCOS症例128例のLH、FSH濃度をエクルーシスで測定した。正常月経周期女性のLHまたはLH/FSH比の測定値の対数正規分布を確認の上、平均値+1標準偏差の値、LH 8.548mLU/ml、LH/FSH比1.253を基準値とした。PCOS患者におけるLH高値率は、LHが69.5%、LH/FSH69.5%で、過去の報告と同等であった。PCOSの診断におけるLH基礎値高値の基準として、エクルーシス試薬を用いた場合には、LH値≧8.55mIU/mLかつLH/FSH比≧1.25が妥当であると考えられた。 PCOS患者の血中テストステロン濃度について、エクルーシス試薬テストステロンで検討した。対象は正常月経周期女性90名、治療を行っていない時期のPCOS患者142名の血液検体で、測定値の対数正規分布を確認し、平均値+1.96標準偏差の値、0.69ng/mlを基準値とした。PCOS患者における高テストステロン高値率は、33.8%(48/142)であった。過去の報告の14.3%よりも高く、エクルーシス試薬テストステロンは、PCOS患者のホルモン測定に適していると考えられる。
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