2008 Fiscal Year Annual Research Report
MSI陽性子宮体癌におけるフレームシフト変異タンパクの検出と免疫療法への応用
Project/Area Number |
20591960
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岩田 卓 Keio University, 医学部, 助教 (30296652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 知信 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20199334)
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Keywords | 子宮体癌 / MSI / 免疫応答 / 変異タンパク / 免疫療法 |
Research Abstract |
1.臨床検体の収集と臨床像の解析 文書による同意を得た子宮体癌患者より、癌組織と血清を採取した。これまでで合計60例の検体を保管し、研究の遂行に用いる。 2.子宮体癌の遺伝子解析によるMSIの検索 採取した検体でMSI検索を行う。MSIマーカーとしてD2S123、D5S346、D17S250、BAT26、BAT25、MSH3,、MSH6、TGFβRII,、PTEN、BAX、MBD4A10、MBD4A6の12種を用い、シークエンスによって変異を検出し、4個以上の遺伝子で変異を認めた場合、MSI陽性(MSI-H)とした。 3.患者血清中の変異ペプチドに対する抗体の検出 1)子宮体癌組織を用いてTGFβRII,、PTEN、BAX、hMLH1、hMSH6、CDX2のシークエンスを行い、それぞれの遺伝子でフレームシフトが生じているか、生じている場合はどのフレームなのかを解析した。 2)TGFβRII,、PTEN、BAX、hMLH1、hMSH6、CDX2の変異部分のペプチドを合成し、変異ペプチドと患者血清を用いたELISA法によって、患者血清中の特異抗体の検出をそれぞれのペプチドで行った。 現在のところ、抗体を検出したのはTGFβRIIで1例、PTENで2例と少数であった。また、3-1)で行ったシークエンスの結果とも一致しなかった。したがって、今後、抗体検出のターゲットタンパクを広げてスクリーニングを行うこととする。具体的には、我々が蓄積したSEREXのデータをもとに、抗体保有率の高い抗原を選択し、リコンビナントタンパクを作成し、抗体保有のスクリーニングを行う.
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