2008 Fiscal Year Annual Research Report
耳毒性物質による蝸牛障害の成因の解明と治療に関する研究
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20591969
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田渕 経司 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (80361335)
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Keywords | ゲンタマイシン / 耳毒性 / 内耳性音響性障害 / 虚血性障害 / GABA受容体 / アデノシン受容体 |
Research Abstract |
1.ゲンタマイシンによる耳毒性は有毛細胞障害による永久的障害をきたすことが多く、本障害の軽減は患者の治療後のquality of lifeを飛躍的に上昇させる。ゲンタマイシンによる耳毒性に対し、estradiol、dehydroepiandrosterone等のneurosteroidが保護効果を有することを報告した。本研究は、障害メカニズムの解明、治療法開発を目指しているが、耳毒性と並び問題となる腎毒性に対しても、本研究結果が応用されていく可能性を秘めると考える。 2.内耳音響性障害、虚血性障害では内因性グルタミン酸が内耳に過剰放出され、これらの障害の進行に関与する。このグルタミン酸障害は内耳性障害において主に聴覚閾値の一過性閾値上昇を来たすと考えられている。このグルタミン酸障害に関し、グルタミン酸放出を抑制し、その障害進行を抑制することができれば、内耳性障害における聴覚障害を軽減できる。本障害に対し、GABA受容体作動薬がGABAa受容体の作動により保護効果を有することを報告した。また、本障害にアデノシン受容体受容体が関与することを確認した。 3.音響性障害に対し、カルシウム拮抗薬、NSAIDs等現在臨床使用されている薬物が保護果を有することを報告した。
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