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2010 Fiscal Year Annual Research Report

内耳性難聴の機序の解明と治療法究明のための研究

Research Project

Project/Area Number 20591970
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

辻 茂希  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (90375501)

Keywords内耳性難聴 / フリーラジカル / 内耳虚血 / 虚血再灌流障害 / 薬剤性内耳障害 / 音響性障害 / GM1-ガングリオシド
Research Abstract

内耳性難聴の成因・メカニズムを解明し、その予防法、治療法を開発することを究極の目標として本研究を行っている。現在までに内耳循環障害、音響性障害それぞれのモデル動物を用いて各種薬剤の効果を検討し、蝸牛障害のうち特に循環障害と音響障害の病態につき研究を重ねてきた。
20年度、虚血性内耳障害モデルを用い、内耳虚血再灌流障害の進行機序におけるフリーラジカルの関与にっきある程度の成果を示した。各種薬剤投与による影響を検討し、結果として虚血中は蝸牛の上記のいずれの細胞でも障害が進行したが、再灌流後には内有毛細胞、蝸牛求心性神経では障害が軽減し、外有毛細胞が障害の主座となることを示した。
21、22年度は音響性障害モデル動物を主体に研究を行った。まず音響性障害に保護作用を示すグルココルチコイドの作用機序を考察するために細胞質受容体阻害薬(Mifepristone)の効果を検討した。その結果、グルココルチコイドは細胞質レセプターを介して保護効果をもたらすことが推測された。一方、GM1-ガングリオシドは神経系の修復・保護作用を有することが知られている糖脂質である。GM1-ガングリオシドの内耳への作用を考察するため、音響性障害に対する保護作用の有無、およびその作用機序について検討を行った。その結果、GM1-ガングリオシドは音響性聴器障害において内耳保護作用を示し、その機序としては抗酸化作用としての役割が関与していることが示唆される結果を得た。この結果を21年度末に海外論文に投稿した後、22年度も研究を継続した。
今後も、各種内耳障害モデル動物や蝸牛の器官培養などの手技を用いて内耳性難聴の成因・メカニズムを追及・究明していく予定である。

URL: 

Published: 2012-07-19  

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