2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規マウスモデルを用いたスギ花粉症疾患関連分子の網羅的検出と創薬展開
Project/Area Number |
20592000
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小野田 友男 Okayama University, 大学病院, 助教 (20420482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 光博 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60304359)
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Keywords | スギ花粉症 / サイトカイン / マイクロアレイ / 頸部リンパ節 / Th2 / 不応答 |
Research Abstract |
スギ花粉症モデルにおけるResponderマウスとNon-responderマウスにおける鼻粘膜の分子発現の網羅的解析をマイクロアレイを用いて解析した。BALB/cマウスはアジュバントを用いないCry j 1の反復点鼻感作にてくしゃみおよび鼻かきを誘発し、Cry j 1-特異的IgE産生および鼻粘膜内好酸球浸潤を示し、スギ花粉症を発症した(Responderマウス)。一方C57BL/6マウスは同様のCry j 1点鼻感作を行っても症状は誘発せず、また特異的IgE産生や鼻粘膜内好酸球浸潤は誘導されず、Non-responderマウスであることが明らかとなった。点鼻感作後にこれら2系統のマウスの頸部リンパ節を摘出し、mRNAを抽出した。蛍光標識cDNAに変換した後、マイクロアレイにハイブリダイズした。2系統の間で2倍以上の発現亢進を認めた遺伝子、あるいは0.5以下に発現低下を認めた遺伝子を抽出した。その結果、ResponderマウスであるBALB/cマウスの頸部リンパ節ではNon-responderマウスであるC57/BL6マウスの頸部リンパ節と比較して、IL-5やIL-13などのTh2型サイトカインmRNAの発現が有意に高いことが示された。一方、C57/BL6マウスの頸部リンパ節はBALB/cマウスと比較して免疫制御に関わる分子のなかで発現が亢進するものを認めた。以上の結果は、抗原の点鼻感作に伴った頸部リンパ節における免疫応答がスギ花粉症の発症および不応答に関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(19 results)