2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒスタミンH4アゴニストが結合する新規GPCRの同定と鼻アレルギー治療への展開
Project/Area Number |
20592001
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡野 光博 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60304359)
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Keywords | ヒスタミン / H4受容体 / 共刺激分子 / メラノコルチン1受容体 / メラノサイト刺激ホルモン / サイトカイン / リンパ球 |
Research Abstract |
我々のこれまで検討で、ヒスタミンH4アゴニストにはアレルゲン特異的なサイトカイン産生抑制作用があり、そのメカニズムのひとつとしてGPCRであるメラノコルチン1受容体発現亢進作用を明らかにした。さらに、メラノコルチン1受容体はリガンドであるα-メラノサイト刺激ホルモン(MSH)と結合することによりサイトカイン産生を抑制することを報告した。本年度はα-メラノサイト刺激ホルモンの免疫制御作用について、共刺激分子発現の観点から検討した。すなわち、2009年5~6月にスギ花粉症患者より採血を行い、末梢血単核細胞(PBMC)を分離した。PBMCをCry j 1にて刺激する際にα-メラノサイト刺激ホルモンを添加した。12時間後に細胞を回収し、CD80およびCD86の発現をフローサイトメーターにて観察した。その結果、α-メラノサイト刺激ホルモンの添加はB細胞および単球上のCD86の発現を有意に抑制することが明らかとなった。一方、CD80発現に関しては有意な変動を認めなかった。これらの結果は、H4アゴニストの免疫制御作用のひとつとしてメラノコルチン1受容体発現亢進作用があり、ヒスタミンH4アゴニストにより発現が亢進されるGPCRであるメラノコルチン1受容体の刺激は、共刺激分子発現を抑制することを介して鼻アレルギーを制御しうる可能性が示唆された。
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Research Products
(19 results)