2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592003
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
三輪 正人 Dokkyo Medical University, 医学部, 准教授 (80247650)
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Keywords | 上皮バリア機能 / シアストレス / 酸化ストレス / アレルギー性鼻炎 / 局所治療 / 抗酸化剤 / イオンチャネル / 気道粘膜 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いて、鼻粘膜などの気道上皮の物理的バリア機能を解析し、その異常と疾患の関連性および新しい治療の可能性について研究をおこない、以下の知見を得た。 1) バリア機能関連タンパクであるフィラグリンの局在を免疫組織学的に検索し、表皮、口腔粘膜上皮、下鼻甲介粘膜(前端部から後端まで)上皮で存在し、気管支粘膜上皮にはないことを、形態学的に確認した。 2) 気道上皮がうける様々な物理的ストレスの中でも、今までほとんどわかっていなかったシアストレスの影響を検索するため、初代培養気道粘膜上皮細胞および気管組織に対して適用できるシアストレスが気道上皮の電気的バリア機能に与える影響を解析する装置を作製した。 3) 近年酸化ストレスを防御するために水素水が有用であることが報告されているが、今回水素水の点鼻をおこない、鼻粘膜上皮の物理的バリア機能がup-regulateすることを証明した。このことから、抗酸化剤の点鼻が鼻疾患の治療に有用である可能性が示唆された。 4) 過酸素も低酸素と同じく、酸化ストレスをひきおこし、細胞のカリウムチャネル活性の変化をひきおこすことを証明し、気道上皮においても検討する必要があることが示唆された。 5) グリセリンやヒアルロン酸などの保湿剤の点鼻が、鼻粘膜上皮の物理的バリア機能がup-regulateすることにより効果を発揮している可能性が証明された。
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[Presentation] 保湿剤点鼻によるヒト鼻粘膜上皮バリア機能の変化とその持続時間2009
Author(s)
狩野信和, 三輪正人, 阿部実恵子, 中島規幸, 広瀬壮, 狩野信和, 呉松晃, 蓮琢也, 山口晋太郎, 村上敦史, 三輪真由美, 渡辺建介
Organizer
第59回日本アレルギー学会秋季学術大会
Place of Presentation
秋田
Year and Date
20091029-20091031
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[Presentation] 上気道におけるフィラグリンの発現2009
Author(s)
三輪正人, 狩野信和, 中島規幸, 山口晋太郎, 広瀬壮, 岩崎洋子, 村上敦史, 阿部実恵子, 三輪真由美, 渡辺建介
Organizer
第21回日本アレルギー学会春季臨床大会
Place of Presentation
岐阜
Year and Date
20090604-20090606
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