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2009 Fiscal Year Annual Research Report

下咽頭癌の遠隔転移を引き起こす神経ペプチドシグナルの解明

Research Project

Project/Area Number 20592011
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

花澤 豊行  Chiba University, 大学院・医学研究院, 准教授 (90272327)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 関 直彦  千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (50345013)
Keywords癌 / ゲノム / マイクロアレイ / ニューロテンシン
Research Abstract

下咽頭癌は、早期に症状が出現しにくいため、一次治療の症例のおよそ9割が進行癌(IV期)であり、IV期症例の5年生存率は30%程度と報告され、頭頸部癌の中で最も予後不良な癌腫である。この下咽頭進行癌に対する治療課題は、局所制御と機能温存、そして遠隔転移の制御である。現在、局所制御と機能温存に関しては、多数の施設において化学療法と放射線治療を同時併用することにより、数々の工夫がなされ、生存率の向上の兆しが得られ始めている。しかしながら進行癌患者の予後は著しく不良であり、早期診断法や遠隔転移の制御法の開発に向けた取り組みが必須である。我々はこれまでに、下咽頭癌の遠隔転移に関わる遺伝子として神経ペプチドであるニューロテンシン(NT)が重要な役割を担っている事を示してきた。更にNT遺伝子をノックダウンした細胞の解析から、この神経ペプチドはニューロテンシンレセプター(NTR)を介して、下咽頭癌の転移に関わる様々な遺伝子の発現を起こし、細胞の浸潤性を増加させる事を認めた。本年度はNTの下流で発現する遺伝子を探索するため、マイクロアレイを用いた遣伝子発現解析を施行した。NTのアゴニストであるJMV449をNTRの発現の異なる細胞に作用させ、細胞間で発現の異なる遺伝子をその候補とした。その結果、NT-NTRシグナルを介して、IL8やMMP1の遺伝子発現が誘導される事が認められた。これら遺伝子は癌細胞の増殖や浸潤に関わる報告があり、我々の解析結果と一致する内容である。下咽頭癌細胞においてはNT-NTRシグナルを介してIL8やMMPの発現が誘導される事がはじめて証明された。これら遠隔転移に関わる遺伝子は、下咽頭癌の早期診断法や遠隔転移の制御法の開発に重要なヒントを与えるものと考える。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 血液中に存在するマイクロRNAを指標とした頭頸部扁平上皮癌診断マーカーの探索2009

    • Author(s)
      花澤豊行
    • Organizer
      日本癌学会
    • Place of Presentation
      横浜市
    • Year and Date
      2009-10-01

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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