2009 Fiscal Year Annual Research Report
核酸代謝酵素をターゲットとしたオーダーメイド頭頸部癌放射線化学療法の基礎研究
Project/Area Number |
20592021
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中島 寅彦 Kyushu University, 大学病院, 講師 (00284505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安松 隆治 九州大学, 医学研究院, 研究員 (00444787)
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Keywords | 頭頸部癌 / 放射線化学療法 / 核酸代謝酵素 |
Research Abstract |
平成20年度までに行ったDPD(Dihydropyrimidine dehydrogenase)とTS(Thymidilate synthase)の発現と頭頸部癌のフッ化ピリミジン系抗癌剤(5-FU)感受性の関連を検討するin vitro研究からDPD発現が低いほど、TS発現が低いほど頭頸部癌細胞の5-FU感受性は高いという結果が得られた。またDPD発現は癌細胞増殖能に影響しないがTS発現は細胞増殖能に影響することがわかっていた。 21年度は頭頸部癌(舌癌)症例の組織サンプルにおけるDPD, TSのmRNA発現レベルを検討し当科で行っているフッ化ピリミジン系抗癌剤を用いた放射線化学療法も含めた集学的治療による治療効果、予後も含めた臨床病理学的因子との間での解析を行った。その結果、DPD, TSは正常の舌組織に比し舌癌腫瘍組織での発現が有意に高いこと、癌組織のDPD、TS発現レベルは患者の臨床病期、腫瘍の病理学的分化度、頸部リンパ節転移の有無とは相関がないことがわかった。また、舌癌患者の予後に腫瘍のTS発現レベルの高さが有意に相関しているが(癌におけるTSレベルが高いほど予後が不良)、DPD発現レベルは相関が認められないことも報告した。 今後は咽頭癌や喉頭癌などのサンプルを用いた解析も行ってゆく予定としている。本研究の最終目的の1つである-5FU(TS-1)併用の放射線化学療法感受性が高いと予測される患者さんの選択法の確立-にはまだ至っておらずさらなる検討/解析が必要である。
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Research Products
(3 results)