2010 Fiscal Year Annual Research Report
喉頭機能温存手術SCL-CHEPの術後音声嚥下機能に関わる生理的エビデンスの解析
Project/Area Number |
20592028
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
中山 明仁 北里大学, 医学部, 講師 (20207955)
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Keywords | Laryngeal preservation / Neoglottis / Delphian node / Radiation failure |
Research Abstract |
喉頭機能温存手術SCL-CHEPでは甲状軟骨を含む喉頭の3/4が切除され、輪状軟骨と披裂軟骨からなる喉頭の1/4が温存される。再建の過程で温存喉頭部は舌骨まで引き上げられ喉頭蓋・舌根部との相互作用により音声・嚥下機能を可能にしている。 喉頭亜全摘出により再建された新声門の形態について検討を続けている。1)高速度カメラによる形態の解析では披裂部と喉頭蓋の特定な部位が音源として働いている形態学的なエビデンスを得た。2)MDCTによる新声門の形態学的な解析では披裂部の前方内側方の有効な移動による新声門の閉鎖が確認された。気流の形態は正中型と散布型があり、昨日との関与が示唆された。3)術中迅速診断は有効な腫瘍学的効果を持っていることを確認した。4)Delphian(喉頭前)リンパ節の検索と臨床的意義についても検討を行った。Delphianリンパ節への転移陽性例は予後不良因子として提示することができる。陽性例については気管労リンパ節の郭清が有効であることも確認できた。5)放射線照射後再発喉頭がんに喉頭亜全摘を適応する際の問題点を検討し、対策についてまとめた。
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