2009 Fiscal Year Annual Research Report
超高解像度光干渉断層計による緑内障関連動物モデルの視神経傷害の生体内定量的評価
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20592035
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
東出 朋巳 Kanazawa University, 附属病院, 講師 (20291370)
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Keywords | 光干渉断層計 / ラット / 緑内障モデル |
Research Abstract |
1.ラット専用光干渉断層計における網膜神経線維層厚の自動計測 20年度の研究成果としてSLD光源の変更と光学系のラット眼への最適化により、ラット網膜神経線維厚の定量的評価が可能となった。しかし、網膜神経線維厚の計測は、現状では外部の画像解析ソフトを利用し、手動計測で行っているため、主観的なバイアスが懸念され、時間と労力を要する点も問題である。 そこで、網膜層厚の自動計測(オートセグメンテーション)に向けて、スキャン回数の増加によるS/N比の改善の可能性を検討した。その結果、10回加算まででは加算回数の増加に伴いスペックルノイズが減少することが確認された。視神経乳頭周囲のサークルスキャンにおいて、網膜全層、網膜内層(網膜神経線維層~内顆粒層)、網膜外層(外網状層~網膜色素上皮)をオートセグメンテーションするソフトを導入した。加算回数を増加させると、セグメンテーションエラーが減少し、使用可能であると判断された。 2.その他のラット緑内障関連モデルの作製 ラット専用光干渉断層計の網膜神経線維厚の定量的評価における有用性は、視神経挫滅モデルにおいて実証されたが、他のラット緑内障関連モデルにおける有用性を検討するために、高眼圧モデルの作成を試みた。Brown Norwayラットの片眼の前房内にラテックスビーズ(粒子径10または15μm)あるいはヒアルロン酸ナトリウムを注入し、経時的に眼圧を測定した。注入直後には眼圧上昇はみられたが、1週間後には眼圧上昇はみられなかった。今後、他の方法による眼圧上昇モデルの作成が可能かどうか検討を要する。
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