2010 Fiscal Year Annual Research Report
網膜幹細胞の維持に関わる細胞間相互作用とその分子シグナルの解明
Project/Area Number |
20592049
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
福島 美紀子 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (10284770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲谷 大 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40335245)
行徳 雄二 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (10420639)
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Keywords | 再生医学 / 細胞・組織 / 神経科学 |
Research Abstract |
Fluoresence Activated Cell Sorter (FACS)を用いた網膜幹細胞の単離 FACSで二次元展開して得られるside population (SP)細胞の獲得をマウス胎仔網膜、成体毛様体で試みた。マウス胎生16目網膜ではSP細胞が同定され、これらを浮遊培養したところ、ニューロスフェア様の細胞集団塊が得られた。これら一次スフェア細胞を分離し、再度、浮遊培養し、二次スフェアの形成を観察したが、二次スフェアの形成は認められなかった。一次スフェア細胞を培養皿で培養し、分化させた後、細胞を網膜、神経特異的抗体を用いた免疫染色を用いて同定したところ、視細胞マーカーであるロドブシン陽性細胞が認められた。成体毛様体ではスフェアアッセイにより一次、二次スフェアを得ることができ、網膜特異的ニューロンへの分化が確認された。 網膜幹細胞分化に関わる分子の探索 (1)ETX-1ノックアウトマウス由来網膜幹細胞を単離 ETX-1は神経幹細胞の分化に関わる分子であることが報告されている。ETX-1ノックアウトマウスよりFACSでSP細胞の単離を行なったところ、Wild typeと比較してSP細胞の減少、一次スフェアの減少を認めた。 (2)Homeodomain-interacting protein kinase (HIPK)ノックアウトマウスの解析 HIPK1, 2ノックアウトマウスでは発生網膜の層構造に異常が認められ、HIPKが網膜幹細胞の増殖分化に関与することが示唆された。
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