2010 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノムを対象とした網膜格子状変性感受性遺伝子のマイクロサテライトマッピング
Project/Area Number |
20592052
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
伊藤 典彦 横浜市立大学, 医学部, 助教 (80264654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水木 信久 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90336579)
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Keywords | ゲノムワイド相関解析 / マイクロサテライト / 網膜格子状変性 / SNP |
Research Abstract |
本研究は、ゲノム内に散在する数塩基単位の反復配列であるマイクロサテライトマーカーを用いて全染色体を網羅的にスクリーニングすることにより、網膜格子状変性の疾患感受性遺伝子および疾患特異的遺伝変異を網羅的に同定することを目的としている。本研究では、3段階のマイクロサテライトスクリーニングにより疾患感受性領域を絞り込んだのち、絞り込まれた領域を対象に詳細なマイクロサテライト多型解析およびSNP(一塩基多型:single nucleotide polymorphism)解析を行い、網膜格子状変性感受性遺伝子および特異的遺伝変異の排他的な同定を試みる。 平成22年度までに、日本人網膜格子状変性患者294検体および日本人健常者294検体を対象として、全染色体を網羅する23,465個のマイクロサテライトマーカーを用いた遺伝子スクリーニングを行い、網膜格子状変性の疾患感受性候補を絞り込んだ。絞り込まれた候補領域を対象に詳細なマイクロサテライト多型解析およびSNP解析を行い、1遺伝子領域において網膜格子状変性と有意な相関を確認した。同定した1遺伝子領域を対象に、追加の日本人集団(患者280検体、健常者314検体)を用いて再現性の検討を行なった結果、本遺伝子が網膜格子状変性の発症に深く関与することが示唆された。本研究の遺伝情報は、網膜格子状変性発症のメカニズム解明の一助になると考えられる。
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Research Products
(10 results)