2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592053
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
吉田 宗徳 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 准教授 (60273447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 祐一郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70191963)
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Keywords | 白血球 / 網膜微小循環 / 好中球エラスターゼ |
Research Abstract |
1)ぶどう膜炎モデル、網膜虚血再潅流モデルでの細胞接着因子の発現とNE阻害剤による抑制効果の検討 ラット足蹠にLPSを注射することにより作成されたエンドトキシン誘発ぶどう膜炎(Endotoxin-induced uveitis, EIU)においてLPS注射後24時間での炎症のスコア(6点満点)はEIUのみ起こした群で平均4.8だったのに対し抗好中球エラスターゼ抗体を硝子体内に投与した群では3.6に低下し、前房タンパク濃度は38%減少していた。このときの網膜を回収し作成したフラットマウントにて免疫組織化学を用いて網膜血管内皮におけるICAM-1の発現を検討した。ICAM-1の免疫染色性は投与後24時間で上昇しており、NE阻害薬投与によって染色性の低下傾向は見られたが、有意な変化はみられなかった。網膜虚血再潅流モデル(SDラット視神経結紮、1時間後開放)に関しても同様の結果が得られた。 2)網膜虚血再潅流モデルにおけるVEGFの発現とNE阻害剤による抑制効果の検討 網膜虚血再潅流を起こしたラットから硝子体を採取し、ELISAを用いて硝子体中のVEGF濃度を測定した。虚血再灌流後24時間で採取した硝子体中にはVEGF濃度の増加がみられた。いっぽう、NE阻害剤を投与した虚血再灌流群では硝子体中のVEGFは36%減少していた。また、同じときに採取した網膜からRNAを抽出しRT-PCR法によってVEGF-AのmRNAを測定したところ、同様に虚血再灌流時にはVEGF-AのmRNAには強い発現増加が見られたが、NE阻害剤投与によって減少が見られた。
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