2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592055
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
宮崎 賢一 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (40382329)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雑賀 司珠也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40254544)
友寄 勝夫 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00453176)
岡田 由香 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50264891)
|
Keywords | 小児悪性腫瘍 / Sonic hedgehog / Smad / Y79 / 網膜芽細胞腫 |
Research Abstract |
網膜芽細胞腫培養細胞株の浮遊培養でMTTアッセイを用いてin vitroでのシクロパミンの細胞増殖抑制の検討を行ったが、データにばらつきがあり、一定した成果を得られなかった。一方,固着培養の腫瘍細胞株である扁平上皮癌細胞株を比較実験として使用した。同細胞では、外因性のSonic hedgehogが腫瘍細胞のGli-1の核内移行と相まって増殖を促進すると同時に、シクロパミンが、Gli-1の核内移行を抑制することから考えて、内因性のSonic hedgehogシグナルを抑制していると考えられた。 正常ヒト皮膚繊維芽細胞と血管内皮細胞の共培養による市販の血管新生キットを用いて、マーカーCD31の免疫組織化学的発現からin vitroの血管新生に対する内因性Sonic hedgehogシグナルの抑制の効果をシクロパミンを用いて検討した。血管内皮綿胞は、血管様の構造を形成するとCD31陽性となるので、それの長さと分岐数を測定することで血管新生作用を評価した。その結果、シクロパミンは,CD31陽性の管腔形成をよくせいし、内因性Sonic hedgehogシグナルは血管増生に関与していることが判明した。in vivoでの網膜芽細胞腫の血管新生阻害による増殖抑制効果が示唆されたが、In vivoでの研究は今後の繰題である。 網膜芽細胞腫由来の細胞株を遠沈し、ペレット状にして、26G針でマウス眼の前房内に移植した。一定期聞御に屠殺、眼球摘出し、型どおりにパラフォルムアルデヒド固定、パラフィン切片を作成した。腫瘍綿胞の著しい増殖は観察されず、隅角に組胞が少数増殖していた。虹彩に付着増生下細胞は観察されなかった。シクロパミンの全身投与に寄る実験的な眼内の腫瘍に対する治療効果の判定には、さらに、眼内で腫瘍細胞が増殖できるシステムを開発する必要があると結論した。
|
Research Products
(3 results)