2008 Fiscal Year Annual Research Report
ドナー由来線維芽細胞による眼移植片対宿主病の発症機構の解明と治療法の開発
Project/Area Number |
20592058
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小川 葉子 Keio University, 医学部, 講師 (30160774)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榛村 重人 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (00235780)
|
Keywords | 眼病理学 / 移植片対宿主病 / ドライアイ / 線維化 / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
21年度はB10.D2(H-2d)マウスオスの骨髄細胞と脾臓細胞を、放射線照射後のBALB/c(H-2d)レシピエントマウスメスに移植し慢性GVHDモデルを作成した(Zhang Y, J Immunol.2002)。すでに涙腺、結膜、皮膚、肺、小腸、涙腺、唾液腺に人GVHD組織所見に酷似した経時的線維化の作成を確立し,毎回の移植において再現性を確認した。 マウスGVHD涙腺導管周囲およびGVHD標的臓器各臓器にに多数のCD45陽性炎症性細胞浸潤を確認した。 結膜排出導管周囲にコラーゲン産生細胞の指標のHSP47陽性線維芽細胞を検出し、同一部位にY-FISH signal陽性のドナー由来線維芽細胞を多数認めた。 日本炎症再生学会からmini reviewの依頼があり、これまでにヒト眼慢性GVHDの研究で報告した4本の論文について下記のように報告した。Ogawa Y. Shimmura S, Kuwana M, Yamazaki K, Kawakami Y, Tsubota K.Inflammation and pathogenic fibrosis in human ocular chronic graft versus host disease. Inflammation and regeneration28(6);533-540 2008. 本研究で用いるマウス涙腺結膜組織には、今までに申請者が報告してきたGVHD病変の過剰な線維化、炎症性細胞浸潤、ドナー由来線維芽細胞の存在とその活性化の4点においてその所見が酷似して再現されていることを確認した。繰り返した実験で安定した結果が得られることを確認した。
|
Research Products
(13 results)