2010 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオーム、リピドミクスによるドライアイ患者涙液の網羅的解析
Project/Area Number |
20592068
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
山田 昌和 独立行政法人国立病院機構東京医療センター, 視覚研究部, 部長 (50210480)
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Keywords | 蛋白質 / プロテオーム / 分析化学 / 生体分子 / 脂質 |
Research Abstract |
ドライアイの病態解析や新しい治療法の開発のために、涙液成分の詳細な分析を行った。脂質の網羅的解析として、涙液試料をミクロ液体クロマトグラフィ(HPLC)とエレクトロンスプレー-質量分析計(ESI-MS)を組み合わせて分析を行った。HPLCとESI-MSをオンラインで接続した本分析法では数百種類以上の脂質成分を高感度に同定、定量することが可能であった。シェーグレン症候群患者涙液と正常者の涙液を比較したところ、シェーグレン症候群患者ではフォスファチジルコリンのC16:0、C18:1とC18:0、C18:2、及びスフィンゴミエリンが減少していることが示された。これらのリン脂質は涙液においてその安定性に寄与する分子であることが示唆された。従って、このPC分子が疾患マーカーもしくは新規治療法の標的になる可能性がある。 また、コンタクトレンズ(CL)装用によるドライアイ患者の涙液を濾紙で採取し、涙液中の蛋白やサイトカインの測定を行った。CL非装用時と比較して、涙液の主要蛋白であるラクトフェリン、リポカリン、リゾチームには変化が見られなかったが、サイトカインのうちTNF-αとIL-1βの増加が見られ、特に装用感や乾燥感など自覚症状の程度と涙液中TNF-α濃度は正の相関を示した。TNF-αとIL-1βは代表的な炎症性サイトカインであり、CL装用によるドライアイの発症に炎症が関与していることが示唆された。
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Research Products
(36 results)
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[Journal Article] UBIAD1 mutation alters a mitochondrial prenyltransferase to cause Schnyder corneal dystrophy2010
Author(s)
Nickerson ML, Kostiha BN, Brandt W, Fredericks W, Xu KP, Yu FS, Gold B, Chodosh J, Goldberg M, Lu da W, Yamada M, Tervo TM, Grutzmacher R, Croasdale C, Hoeltzenbein M, Sutphin J, Malkowicz SB, Wessjohann L, Kruth HS, Dean M, Weiss JS.
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Journal Title
PLoS One
Volume: 5
Pages: e10760
Peer Reviewed
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