2010 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト角膜内皮細胞に関する免疫学的・分子生物学的機能解析
Project/Area Number |
20592073
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
杉田 直 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (10299456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 學 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10010464)
菅本 良治 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (20334419)
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Keywords | 角膜 / T細胞 / 眼組織 / 抑制 / 免疫寛容 / 炎症 / 角膜内皮 / 培養細胞 |
Research Abstract |
ヒト角膜内皮細胞はレトロウイルス使用の培養HCE細胞株(cell lines)を作成した。この培養HCEを利用して、インフォームドコンセントで同意の得られた健常人、角膜内皮炎、ぶどう膜炎患者の末梢血からT細胞を採取し、活性化T細胞として使用した。In vitroのHCE細胞抑制の評価を行う目的で、サイミジン取り込み試験とflow cytometryを用いたCFSE取り込み試験、活性化T細胞の産生するサイトカイン測定にて検討した。その結果、培養HCEはin vitroでCD4^+、CD8^+、pan-T細胞いずれも有意に細胞増殖を抑制していた。また、活性化T細胞産生サイトカイン測定では、特に炎症性サイトカインのIFNgの産生抑制が強く認められていた。その抑制が細胞接触かどうかを確認するために、cell insert transwell membraneおよびHCE細胞培養上清を用いて抑制実験を行ったところ、このHCE細胞は細胞接触のみで活性化T細胞抑制を行っていた。またB細胞、マクロファージ(単球)の活性化抑制も見られた。その責任分子はPD-L1副刺激分子で、この細胞表面分子を介してPD-1陽性Th1細胞を特異的に抑制していた(Sugita S, et al.Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.2009;50:263-272)。我々は、このHCEが制御性T細胞誘導能を有するかも検討した。その結果、培養HCEはCD8^+T細胞をin vitroで制御性T細胞へと変換し、その責任分子は膜結合型TGF-betaであることを見出した(Sugita S, et al.Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.2010,51:2548-2557)。また本年度は特にヒトで証明した角膜内皮細胞の制御性T細胞誘導能をマウスの角膜内皮細胞を用いて検討した。我々は、マウス角膜内皮細胞がCTLA-2alphaという新しい免疫抑制因子を発現し、TGF-betaと共にその制御性T細胞誘導に関与している事を報告した(Sugita S, et al.Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.2011,in press)。
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Research Products
(3 results)