2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592114
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
江島 豊 Tohoku University, 病院, 講師 (90301051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 裕章 東北大学, 病院, 助教 (00375007)
松原 光伸 東北大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (30282073)
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Keywords | 敗血症 / アルドステロン |
Research Abstract |
昨年に引き続き実験を行った。対象は、Sprague Dawley(SD)rat、6 week, BW190g。副腎摘後にホルモンを補充し、各群を作成した。Group 1 : sham、Group 2 : ADX-water(水群)、Group 3 : ADX+Dexamethasone(Dex群)、Group 4 : ADX+Aldosterone(Ald群)、Group 5 : ADX+Dexa+Ald(AldDex群)の5群を設定した。LPS-ip後の生存時間(平均時間)は、sham群死亡せず、水群20、Dex群51、Ald群63、AldDex群死亡せずであった。Sham群・Dexa+Ald群の予後が他群よりも極めて良いことが示された。体重変化は、水群とDex群は、LPS-ip後減少の一途を辿ったのに対し、sham群とAldDex群は、LPS-ip前と同様な体重増加を示した。Ald群はそれを上回り体重が増加した。飲水量は、手術時から術後第3病日まで(生理食塩水飲水期間)はSham群を除く全群でほぼ変化しなかった。Sham群は術直後から増加し、術後第2病日以降は減少した。術後第4病日以降(蒸留水飲水期間)は、W群,Ald群,Dexa群,Ald-Dexa群,Sham群では減少したが、NS-Dexa群ではほぼ変化しなかった。術後第6病日、LPS投与後も生存した場合は、Ald-Dexa群,Sham群は変化せず、その他の群では大きく減少した。尿量は、術後第3病日までは全群で増加した。その中で、Sham群は特に尿量が多かった。Ald群,Dexa群,Ald-Dexa群,Sham群では術後第4病日は前日より減少し、第5病日は前日と変化しなかった。NS-Dexa群は術後第4病日まで増加し、第5病日は前日と変化しなかった。W群は第4病日以降は毎日前日より減少した。術後第6病日、LPS投与後も生存した場合は、Ald-Dexa群,Sham群は変化せず、その他の群では大きく減少した。LPS投与前にW群,Dexa群では体重減少がみられ、W群,Dexa群は尿量も多いために水バランスが悪化し、脱水になっていることが原因と考えられた。LPS投与後に生存した個体の生理データでは、飲水量,尿量の減少がAld-Dexa群,Sham群の2群を除く全ての群で見られ、Ald-Dexa群,Sham群がLPS後も生理状態を正常に近い状態に維持しており、LPSにより尿濃縮障害が発生することが示唆された。
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