2008 Fiscal Year Annual Research Report
Septic shockの感受性を規定する因子の解析-プロスタグランジンとの関連
Project/Area Number |
20592132
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
山下 優毅 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 医学部, 教授 (00028680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 安宏 産業医科大学, 医学部, 准教授 (10309958)
杉浦 勉 産業医科大学, 医学部, 講師 (40131924)
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Keywords | Septic Shock / マクロファージ / プロスタグランジン |
Research Abstract |
Septic Shockの感受性を規定する因子を同定する目的で、プロスタグランジン(PG)合成酵素ノックアウト(KO)マウスを用いて、エンドトキシン(LPS)投与後のマクロファージからのサイトカイン産生及びShockの程度を比較し、以下の結果を得た。 1.BALB/cマウスのマクロファージは、LPS刺激でマスト細胞と同程度のPGD_2を産生した。しかし、hematopoietic prostaglandin D synthase(hPGDS)-KOマウスのマクロファージでは、PGD_2産生が著明に低下していた。 2.hPGDS-KOマウス由来のマクロファージでは、IL-6,TNF-αの産生が上昇していた。ここにPGD_2あるいはその代謝産物である15d-PGJ_2を添加すると、IL-6,TNF-αの産生が低下した。 3.LPS(4mg/kg)を腹腔内投与したマウスでは、Septic Shockにより24時間で約25%のマウスが死亡した。hPGDS-KOマウスでは死亡率が上昇した。 4.LPSを投与したマウスでは、血中IL-6濃度が上昇し、投与後4時間でピークに達し、8時間で元のレベルまで低下した。hPGDS-KOマウスでは、IL-6濃度が更に上昇した。 5.LPS投与したマウスでは、血中TNF-α濃度も上昇し、投与後1時間でピークに達し、8時間で元のレベルに低下した。hPGDS-KOマウスではTNF-α濃度も上昇する傾向にあった。 以上より、Septic Shockの誘導に、IL-6とPGD_2が重要な役割を果していることが示唆された。
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Research Products
(4 results)