2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592140
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
菅井 基行 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10201568)
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Keywords | CDT / 細胞周期 / DNA / アポトーシス / 細胞死 |
Research Abstract |
1)CDTBの染色体DNAへの作用の解析 Schizosaccharomyces pombeを用いてCDTBを細胞内で発現させる系を用いて、FACS解析を行った。その結果、CDTBを発現させた場合、細胞周期が不完全にG2期で阻害されることが明らかになった。この結果はすべてのS. pombeの中で多数の分裂回数の中で部分的に、分裂が阻害されていることを意味し、結果の解釈が困難である。私どもは酵母におけるFACS解析に慣れていないため、さらに検討を重ねて、この現象の解釈を検討する必要がある。 2)我々はCDTがMOLT-4やJurkatといったT細胞白血病細胞にアポトーシスを誘導することを明らかにしたが、カスペースの阻害剤z-VAD-fmkを用いて、アポトーシスを阻害しても、細胞死を完全には阻害できないことを見いだした。さらにz-VAD-fmk処理MOLT-4細胞ではCDT処理によって細胞内反応性酸素レベルが上がる事を見いだした。この現象はアポトーシスの誘導と正反対の事象である。さらにMOLT-4にBc12の過剰発現を誘導すると、この細胞にCDTを作用させた場合、z-VAD-fmkの存在下でアポトーシスの誘導が完全に抑制された。以上のことから、CDTはMOLT-4やJurkatに早期のアポトーシスを誘導するとともに、後期には非アポトーシス性の細胞死を誘導する事を見いだした。今後、この現象を放射線照射MOLT-4あるいはJurkatとRNAレベルで各種遺伝子の発現を比較する予定にしている。
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Research Products
(1 results)