2009 Fiscal Year Annual Research Report
P.gingivalisの菌株間の多様性における転移因子の役割解析
Project/Area Number |
20592142
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
内藤 真理子 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (20244072)
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Keywords | 微生物学 / ゲノム / 口腔細菌学 / 転移性遺伝子 |
Research Abstract |
昨年の研究でPorphyromonas gingivalis ATCC33277株のConjugative transposon、CTnPg1がP.gingivalis菌株間、さらには類似菌種間での転移能を持つことを示した。本年度はCTnPg1の転移に必要な遺伝子の同定を行った。これまでに報告された他菌のCTnの研究からCTnの転移に係る遺伝子としては、CTn内の遺伝子のうちTra gene,integrase gene、DNA excision proteinと染色体上のrecA遺伝子が報告されている。そこでこれらの遺伝子の変異株を作成して、CTnPg1の転移への影響を調べた。PCRにてCTnPg1が染色体から切り出されてintermediated formを形成するか確認したところ、染色体からの切り出しはint gene依存でrecA gene,DNA excision protein,Tra geneに非依存であった。donorとしてATCC33277株のCTnPg1内の遺伝子の変異株、recipientにCTnPg1の伝達が認められているBacteroides thetaiotaomicronを用いCTnPg1の伝達を共培養にて検討した。CTnPg1の伝達はTra gene変異株で全く見られなかった。またrecipientにP.gingivalis W83株のrecA変異株を用いてもCTnPg1の転移は全く見られなかった。これらの結果はCTnPg1の染色体への挿入はTra geneとrecAに依存性であることを示していた。
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Research Products
(4 results)