2008 Fiscal Year Annual Research Report
硬組織再建への応用を目的とした新規BMP活性制御因子の同定
Project/Area Number |
20592184
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
上條 竜太郎 Showa University, 歯学部, 教授 (70233939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 洋一 昭和大学, 歯学部, 准教授 (20295132)
山田 篤 昭和大学, 歯学部, 講師 (50407558)
片桐 岳信 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80245802)
高見 正道 昭和大学, 歯学部, 講師 (80307058)
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Keywords | 硬組織 / BMP / マイクロアレイ |
Research Abstract |
概要 骨欠損部の再生を目標とした骨形成因子BMP (Bone Morphogenetic Protein)の利用が試みられているが、十分な成功には至っておらず、BMP活性を調節する因子の同定およびその作用機構の解明は肝要である。申請者はBMPの活性調節因子を用いた骨再生法の確立を最終目標とし、本年度は以下の研究を遂行した。マウス筋芽細胞株C2C12細胞にBMP-2(400ng/ml)を添加し、骨芽細胞へ分化させた際、発現様式に変化のある遺伝子をマイクロアレイ解析により網羅的解析を行った。その中でBMP活性調節因子に特徴的な、システイン残基の豊富な領域(システイン・ノット領域)を有する遺伝子を検索した結果、Gremlinに遺伝子発現の変化が認められた。GremlinはDan(Differential-screening selected gene aberrative in neuroblastoma)ファミリーに属するBMP活性阻害物質で、BMPシグナルを介した様々な細胞の分化・増殖に重要な作用を有することが知られている。Gremlinには異なる染色体に存在する相同性の高いタンパク質、Gremlin1およびGremlin2が存在する。BMP-2処理による骨芽細胞の分化にともない、Gremlin1の発現は低下し、一方、Gremlin2の発現は上昇した。Gremlin1およびGremlin2の遺伝子発現の変化はBMP-2の処理濃度および時間に依存した。C2C12を用いた骨芽細胞分化誘導系におけるGremlin1の作用解析を行ったところ、BMP-2処理によるアルカリホスファターゼ活性の上昇が、Gremlin1の処理濃度依存的に抑制された。以上の結果から、BMP-2シグナルはGremlin1およびGremlin2の発現制御を介して、骨芽細胞分化誘導を制御していると考えられる。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] IFN-gamma down-regulates Secretoglobin 3A1 gene expression.2009
Author(s)
Yamada A, Suzuki D, Miyazono A, Oshima K, Kamiya A, Zhao B, Takami M, Donnelly RP, Itabe H, Yamamoto M, Kimuras, Kamijo R.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun. 379
Pages: 964-968
Peer Reviewed
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