2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592188
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 真之 Nihon University, 歯学部, 准教授 (00300830)
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Keywords | 島皮質 / 味覚 / 光学計測 / 興奮伝播 / 錐体細胞 / pERK / てんかん / GABA |
Research Abstract |
免疫染色法および光学計測法を用いて味覚に応答する大脳皮質領野を検索した。その結果,島皮質の特に不全顆粒皮質および顆粒皮質が味覚刺激に応答することが明らかとなった。次に,光学計測を用いて島皮質における興奮伝播の様式を調べた。無顆粒および不全顆粒皮質に相当する島皮質の領域を電気刺激すると,吻尾側方向に扁平した特徴的な興奮伝播を示すことが明らかとなった。このような興奮伝播はChenらの論文に示すように,情動系からの入力を前頭皮質へ効率的に伝える重要な役割を担っているものと考えられる。また,最近の臨床研究によって,島皮質はてんかんの発症と深くかかわっていることが分かってきた。そこでてんかんモデル動物を用いた実験を行ったところ,側頭葉てんかんモデル動物の島皮質において,parvalbumin陽性の抑制性細胞が脱落する一方,somatostatin陽性の抑制性細胞は脱落しないことが明らかとなった。また,光学計測によって抑制性細胞が脱落している島皮質の電気刺激によって興奮伝播が異常に拡大することを明らかにした。
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Research Products
(5 results)