2010 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺における分泌顆粒の開口放出制御機構に関する研究
Project/Area Number |
20592189
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
今井 あかね 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (60180080)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梨田 智子 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (10133464)
下村 浩巳 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (40139259)
吉江 紀夫 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 教授 (30095278)
|
Keywords | 唾液腺 / アミラーゼ分泌 / 開口分泌 / Rabエフェクター / β刺激 / Rab27 / Rab-GAP / 局在 |
Research Abstract |
低分子量GTPaseであるRab27とそのエフェクターとが共に耳下腺腺房細胞のβ刺激によるアミラーゼ分泌に関わっている。近年、EPI64がGTP型Rab27AおよびRab35のGTPase-activating protein(Rab-GAP)であることが示された。今年度はEPI64の腺房細胞内の局在とアミラーゼ分泌への関与およびイソプロテレノール(IPR)刺激による発現の変動について調べた。ラットの耳下腺腺房細胞よりtotal RNA、ホモジネートおよび細胞膜画分を各々調製し、mRNA発現をRT-PCRおよびリアルタイムPCRにより調べた。タンパク質発現を抗EPI64ウサギ抗体(anti-EPI64-C IgG,anti-EPI64-TBC IgG)を用いたWestern Blottingおよび免疫組織化学により観察した。一方、ストレプトリジン0(SLO)処理膜透過性腺房細胞に抗体を導入してIPR刺激時のアミラーゼ分泌を測定した。更にGST-SHD結合グルタチオンセファロースビーズを使用したpull-down assayを行いGTP-Rab27を定量した。その結果、耳下腺腺房細胞の尖端膜および細胞質にEPI64が局在しており、anti-EPI64-TBC IgGを導入するとIPR刺激によるアミラーゼ分泌が阻害された。また、Rab27の鱗TPase活性も抑制され、IPR刺激によりEPI64のmRNAおよびタンパク質発現の増加が認められた。IPR刺激によるアミラーゼ分泌にはRab-GAPであるEPI64が関与していることが示唆された。また、EPI64の発現による調節を受けている可能性も示唆された。
|
Research Products
(12 results)