2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592192
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
深澤 加與子 Matsumoto Dental University, 大学院・歯学独立研究科, 准教授 (60064698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教 (20350829)
上原 俊介 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (90434480)
中村 美どり 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (90278177)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
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Keywords | 歯髄細胞 / 骨芽細胞 / BMP / 硬組織再生 |
Research Abstract |
歯髄組織は神経堤由来の外胚葉性間葉細胞と、中胚葉由来間葉細胞の2種類の細胞から構成される。したがって歯髄細胞は多分化能を有する可能性がある。また、歯髄組織は脱落乳歯や智歯,抜去歯などから採取可能であるため、再生医学において有望な材料である。本研究では,歯髄細胞を用いた再生医療の実現を最終目標とし、(1)歯髄細胞の特性の分子生物学的解析、(2)歯髄細胞の培養条件の至適化、および(3)歯髄細胞の生体移植による硬組織再生能の検討、を行う。平成20年度は研究実施計画どおり、(1)および(2)の項目について実施した。(1)歯髄細胞の特性は、骨芽細胞を対照として解析した。歯髄細胞は骨芽細胞に較べ、非常にアルカリフォスファターゼ活性が高く石灰化しやすい。骨芽細胞の石灰化は、pan-BMP antagonistであるNogginの添加により完全に阻害されたが、歯髄細胞の石灰化はNogginにより全く影響を受けなかった。この結果より、歯髄細胞はBMP非依存的に石灰化することが示唆された。現在、歯髄の石灰化に関与する因子を同定するために、骨芽細胞と歯髄細胞および骨髄間質細胞のmRNA発現をマイクロアレイにて比較解析中である。来年度は石灰化候補遣伝子について、骨芽細胞やcos-7細胞などに発現させて、この遺伝子の機能を解析する予定である。(2)歯髄細胞の培養条件の至適化は、in vivoでの硬組織形成能を指標にして実施した。その結果、100%の確立でin vivoでの硬組織形成が成立する培養条件を確立できた。
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Research Products
(5 results)