2008 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼筋の生理・生化学的特性の画像化によるブラキシズム性状評価システムの構築
Project/Area Number |
20592216
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
湯浅 賢治 Fukuoka Dental College, 歯学部, 教授 (40136510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂上 竜資 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (50215612)
小川 和久 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (90105726)
三輪 邦弘 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (10136509)
瀬々 良介 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (70196989)
市原 隆洋 福岡歯科大学, 歯学部, 診療放射線技師 (80399196)
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Keywords | MRI / 超音波検査 / 咀嚼筋 / ブラキシズム / エネルギー代謝 |
Research Abstract |
1.5TのMRI装置(Intera Achieva、フィリップス社製)を用いて、咬合に異常を認めない23名のボランティアの咬筋の安静時およびクレンチング後のT2値(First spinecho法)および見かけ上の拡散係数(ADC)を計測した。T2値の算出はTEを変化させることによりT2mapを作成した。拡散テンソル画像はSE型EPI、b factor600m/mm^2,MPG6軸で撮像した。安静時のT2値は37±1.7ms、クレンチング後のT2値は38.3±2.1msであり、有意にクレンチング後にT2値は上昇した(P<0.5)。また、安静時のADCは1.54±0.09、クレンチング後のADCは1.86±0.28であり、有意にクレンチング後にADCは上昇した(P<0.5)。T2値およびADCは、筋組織内での水分子の拡散および細胞外液の増加を分析するものであり、咬筋の疲労の画像的および定量的な評価の可能性が示唆された。 さらに、同MRI装置により31P-MRSを行うための最適なシークエンスを求めることを行い、適切なスペクトロスコピーを得ることが可能となった。続いて、2名のボランティアの咬筋の安静時およびクレンチング後の31P-MRSを行い、無機リン酸(Pi)、クレアチンリン酸(PCr)、アデノシン三リン酸(γ-ATP、α-ATP、β-ATP)の信号強度の計測を行った。2名のボランティアともに、クレンチング後にPCrの低下が認められた。本結果は、咀嚼筋の疲労の生理・生化学的特徴の画像化の可能性を示唆するものである。
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