2009 Fiscal Year Annual Research Report
溶媒の残存による1ステップ型接着システムの劣化に関する総合的研究
Project/Area Number |
20592218
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
池田 考績 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 助教 (90222885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 哲 北海道大学, 大学病院, 講師 (80184745)
田中 享 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (90179771)
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Keywords | 1ステップ型接着システム / 溶媒 / 耐久性 / 劣化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1ステップ型接着システムの溶媒の除去率を変化させ、負荷を加えた後、微小引張り試験、接着界面の超微細構造の観察、修復物周囲の脱灰度の定量、ボンディング層の変色の評価を行うことにより、1ステップ型接着システムの劣化を総合的に評価することである。 平成21年度は、HEMAを含有する1ステップ型接着システム(Easy Bond)とHEMAを含有しない1ステップ型接着システム(G Bond plus)のair-drying timeを5、10、15秒と変化させて作製した接着試料の24時間後の引張り接着強さを評価した。その結果、air-drying timeが5、10、15秒の引張り接着強さは、Easy Bondが、58.42,72.01,79,76MPaで、G Bond Plusが、23.17,34,96,39.08MPaであり、いずれの材料でも、5秒の条件は、10および15秒の条件に比べ、低い接着強さを示した。短いair-drying timeでは、溶媒が残存して接着界面の重合が低かったと考察できる 次年度以降では、同条件で作製した接着試料を長期水中保存した後、接着強さを評価するとともに、ボンディング剤そのものの耐久性(引っ張り強さ、色調安定性)に関しての検討を行う予定である。溶媒の残存は、短期的な接着性能にも影響を与えたが、長期的にも接着安定性を損なう因子となっている可能性が高く、重要と考えられる。
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