2008 Fiscal Year Annual Research Report
根尖性歯周炎の発症・拡大におけるIL-10の機能的役割
Project/Area Number |
20592222
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
鈴木 規元 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (20372451)
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Keywords | 根尖性歯周炎 / IL-10 / Th1サイトカイン |
Research Abstract |
根尖性歯周炎では生体防御反応として様々な炎症・免疫反応が局所的に営まれていることが知られているが、本疾患の成立および拡大には様々な因子が関与していると考えられ、その詳細は未だ不明な点が多い。今回の実験では、根尖周囲の炎症の拡大に大きな役割を果たしていると考えられるIL-10に注目し、ノックアウトマウス用いることにより、根尖性歯周炎における骨吸収および炎症の拡大に対するIL-10およびTh1サイトカインの機能的役割を解明することを目的とした。実験には、6〜8週齢のIL-10^<-/->,IL-12^<-/->,T cell^<-/->(TCRβ/TCRδ),IL-12/IL-10^<-/->,T cell/IL-10^<-/->,C57BL/6(wild-type)マウスを用いた。下顎第一臼歯をラウンドバーにて露髄後、抜髄し、4種の細菌(Prevotella intermedia,Fusobacte rium nucleatum,Peptostreptococcus micros,Streptococcus intermedius)の混合液を根管内に播種した。非処置群をコントロールとした。21日後に屠殺して下顎骨を摘出し、左側はマイクロCT撮影により根尖周囲の骨吸収の範囲を測定した。その結果、T cell/IL-10^<-/->マウスにおいては、IL-10^<-/->マウスで観察された、顕著な歯槽骨破壊は観察されなかった。また、IL-12/IL-10^<-/->マウスにおいても同様の所見が観察されたことから、IL-10ノックアウトマウスにおいて、IL-12依存性のT細胞性免疫が、根尖性歯周炎における炎症性骨吸収の亢進を誘発している可能性が示唆された。今後さらに、炎症性サイトカインの発現の解析を行う予定である。
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Research Products
(2 results)