2008 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄硬組織形成能の促進・制御におけるsmadの役割の解明
Project/Area Number |
20592239
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
松島 潔 Nihon University, 松戸歯学部, 教授 (00157306)
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Keywords | 歯髄硬組織形成能 / 歯髄組織 / smad / BMP / PGE_2 |
Research Abstract |
硬組織形成能を有する細胞に分化を促すとされるBMPなどのTGF- スーパーファミリーの細胞内シグナル伝達を担うsmadsを歯髄の硬組織形成能の促進・抑制を制御している因子と捉え、歯髄組織の硬組織形成能における調節機構と考え、smadsによる硬組織形成能における調節を検討した。歯髄培養細胞においてPGE_2は低濃度(0.1μM)では硬組織形成促進的に作用し、高濃度(1μM)では抑制的作用していることをすでに報告している。PGE_2の濃度による特異型smad_1.5、共有型smad-4、抑制型smad-6.7の動態について検討した。その結果 1.歯髄培養細胞による石灰化物産生(アリザリン染色)の比較では低濃度PGE_2では濃染し、無添加(PGE_2)、高濃度PGE_2と明らかな差を認めた。培地中のCa濃度も低濃度PGE_2は無添加(PGE_2)、高濃度PGE_2と有意に高かった。 2.smads mRNA発現の観察(PGE_2作用4時間)では、低濃度PGE_2で特異型smad-1.5、共有型smad-4においてコントロールと比較して変化は見られないが、抑制型smad-7でわずかな減少を認めた。一方、高濃度PGE_2で特異型smad-1.5、共有型smad-4においてコントロールと比較して変化は見られないが、抑制型smad-7で発現量の増加を認めた。 3.BMP-2 mRNA発現の観察(PGE_2作用4時間)では、低濃度PGE_2でコントロールと比較して発現の増加を認め、高濃度PGE_2でコントロールと比較して、わずかな減少が認められた。 これらのことから、PGE_2の濃度によって硬組織形成が促進あるいは抑制される、調節機構には、smadsが多く関与していると考えられ、特に高濃度のPGE_2の硬組織形成能抑制はsmad-7の増加によるものであると示唆された。
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Research Products
(1 results)