2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト骨格筋幹細胞を用いた象牙質再生と新規な幹細胞導入治療法の開発
Project/Area Number |
20592244
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
中田 和彦 Aichi Gakuin University, 歯学部, 講師 (70261013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 洋 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40064878)
尾関 伸明 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (70469005)
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Keywords | 体性幹細胞 / 骨格筋幹細胞 / 象牙芽細胞 / 象牙質再生 / 幹細胞導入治療法 |
Research Abstract |
歯科領域において、従来のう蝕治療法や覆髄法に代わり、歯質や歯そのものの再生を治療目的とする再生療法の開発が期待されている。近年、歯髄前駆体細胞や歯髄幹細胞などが象牙質の再生に関与することが示唆されたことから、幹細胞を用いた細胞導入治療法は有効な歯の再生療法となる可能性がある。最近、強い再生能力を有するヒト骨格筋組織から多分化能を有した幹細胞の分離・同定が行われ、再生医療への応用が注目されている。これらの幹細胞は、自己複製能と多分化能といった幹細胞の特徴を有している。そこで本研究では、このヒト骨格筋幹細胞(h-SMSCs)を用いた象牙質の再生を目的に、象牙芽細胞への分化のメカニズムについて検討を行う。平成21年度の本研究の具体的到逹目標は、h-SMSCsを用いた象牙芽細胞分化へのメカニズムについて基礎的検討を行うことであり、以下の結果を得た。1.象牙芽細胞分化誘導前後の細胞表層タンパクintegrinの発現変化の評価:抗α7 integrin抗体とFACSを用いて分取したα7 integrin陽性(α7^+)細胞(UCSFから供与)にHanging drop法を施した後、RA(レチノイン酸)存在下で3日間浮遊培養させ、その後、コラーゲン上に細胞を播種し、BMP-4存在下で7日間培養を行い、象牙芽細胞への分化誘導を行った。そして、象牙芽細胞分化誘導前後の細胞表層タンパクintegrinの発現をFACSを用いて観察した。その結果、α7^+細胞には細胞表層タンパクα7 integrinに加え、α6、αVとαVβ3 integrinの恒常的な発現が観察された。さらに、RAとBMP-4によ象牙芽細胞への分化誘導により、α7 integrinの著明な発現減少とα1 integrinに加え、αVとαVβ3 integrinの発現増加が観察された。2.1.におけるintegrinの発現経路の検討:RAとBMP-4によるintegrinの発現変化が遺伝子転写レベルて制御されているか否かを、マウスC2C12細胞を用いたプロモーターassayで評価を行った。その結果、integrin α7プロモーターを使用したプロモーターassayにおいて、RAとBMP-4によるα7 integrinの発現変化が遣伝子転写レベルて制御されていると推察され、象牙芽細胞の分化にintegrinを介したシグナルカスケードの存在の可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)