2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592245
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
柴田 直樹 Aichi Gakuin University, 歯学部, 講師 (60291770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 洋 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40064878)
中島 美砂子 愛知学院大学, 国立長寿医療センター・口腔疾患研究部, 室長 (20207773)
渡邊 淳 愛知学院大学, 国立長寿医療センター・血管性認知症研究部, 室長 (90321843)
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Keywords | 歯髄炎治療薬 / 歯髄再生促進因子 / プロテオミクス / 質量分析 / 歯髄創傷治癒 / ショットガン法 |
Research Abstract |
超高齢社会を迎え、歯の健康維持・延命化は全身の健康維持に重要であり、歯の寿命を高めるためには、歯髄をできるだけ長く保存する必要があると考えられる。しかしながら、現在のところ、歯髄創傷時あるいは歯髄炎において、歯髄創傷治癒・血管新生・歯髄再生を促進するのに有効な歯髄治療薬は見つかっていない。したがって、本研究では、プロテオミクスにより、正常と歯髄創傷時を比較して創傷時に強く発現して治癒を促進する蛋白質を網羅的に解析する。これにより、歯髄創傷時あるいは歯髄炎症時に、より早期に確実に歯髄再生に導くための歯髄再生促進因子を用いた有効な蛋白質療法を開発することを目的とする。本年度はまず、歯髄組織のプロテオーム解析の最適条件の決定を行った。すなわち、イヌの歯1本分の正常歯髄組織を細切し、血液成分を除去後、PBSに溶解し、超音波にて粉砕後、トリプシン処理によりペプチド断片を作製した。その後、蛋白質が微量であるため、直接、ナノ高速液体クロマトグラフィタンデム質量分析装置(nano LC-MS/MS)を用いてショットガン法により解析した。その中に含まれるペプチドの質量と内部アミノ酸情報から、イヌのデータベースにより蛋白質を同定したところ、535種類の蛋白質が得られた。現在、さらに、正常歯髄とともに、イヌの生活歯髄切断後2日および7日の歯髄組織も同様に処理を行って比較、解析し、生活歯髄切断後2日に高発現する歯髄再生促進因子を検討中である。
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Research Products
(12 results)