2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592245
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
柴田 直樹 Aichi Gakuin University, 歯学部, 講師 (60291770)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 洋 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40064878)
中島 美砂子 国立長寿医療センター, 口腔疾患研究部, 室長 (20207773)
渡邊 淳 国立長寿医療センター, 血管性認知症研究部, 室長 (90321843)
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Keywords | 歯髄炎治療薬 / 歯髄再生促進因子 / プロテオミクス / 質量分析 / 歯髄創傷治癒 / ショットガン法 |
Research Abstract |
本研究は、歯髄創傷治癒過程において血管新生、歯髄創傷治癒・歯髄再生を促進する蛋白質をプロテオミクスにより網羅的に解析し、歯髄創傷時あるいは歯髄炎症時に、より早期に確実に歯髄再生に導く蛋白質療法を開発することを目的とする。歯髄再生促進因子の解明により、露髄面にこの蛋白質を応用し早期に確実に血管新生、歯髄再生を誘導することが可能となり、歯髄を保存できることは高齢化社会における歯の延命化によるQOL向上につながると考えられる。今年度は、イヌ正常歯髄組織の二次元電気泳動を再生途中の歯髄組織と比較し、正常歯髄組織にはなく再生途中の歯髄組織のみにみられる蛋白質をプロテオーム解析したところ、特に血管新生に重要と思われる蛋白質は見つけられなかった。一方、血管新生能に優れたブタ歯髄幹細胞のmRNA発現を、ブタ骨髄、大動脈、脂肪由来幹細胞と比較したところ、3種類の新規の遺伝子が見つかった。ブタ歯髄幹細胞を移植した下肢虚血マウスにおいて、これらの遺伝子のRNA probeを用いてin situ hybridizationを行った。この結果ある遺伝子Xのみが虚血部の新生血管周囲で発現していた。また、DiIでラベルした移植細胞と重ね合わせて観察することにより、移植細胞が遺伝子Xを発現していることを確認した。今後、この遺伝子のリコンビナント蛋白質を作製し、イヌ歯髄炎において、血管新生、歯髄創傷治癒、歯髄再生に対する機能を解明する予定である。
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Research Products
(1 results)