Research Abstract |
本研究は,アブレイシブジェット加工の原理を利用したパウダーフローポリッシンッグ法(Powder Flow Polishing:以下PFP)を開発し,さらに生体為害性の少ない研磨粒子を用いることにより,歯面清掃への応用を目的としている。今年度は,プラーク除去効果に関する検討を行った.流路の影響について,研磨粒子をセルロース,供給篁1.0g,吸引時間30秒とし,流路の高さを0.3,0.5,1.0m搬とした際の人工プラーク除去率を算出した.その結果,高さ0.3mmで最も人工プラークが除去されており,一方,高さ1.0mmでは除去された面積が少ないことがわかった.流路の高さ0.3mmでは,除去面積は170.22±17.70mm^2,除去率は77.5%から99.6%,平均85.11±8.85%であった.高さ0.5mmでは,除去面積83.11±10.22mm2,除去率41.55±5.11%,高さ1.0mmでは,除去面積35.92±17.79mm^2,除去率17.96±8.89%であった.これら3群間の除去面積には有意差(Klruskal Wallis検定, p<0.05)が認められた.また、流路の高さ0.3mm,セルロースの吸引時間を30秒と固定し,供給量を0.3g,0.5g,0.7g,1.0g,1.5g,2.0gと変化させた際の結果を示す.セルロース供給量を0.3gから1.0gへと変化させた場合,除去率は18.19±5.07%から85.11±8.85%まで直線的に上昇した.1.0g以上では,2.0gまで除去率は大きな変化は認められなかった.統計学的には,各群間での除去面積に有意差が存在し(Kruskal Wallis検定, p<0.05),多重比較にて0.3gと0.5gでは1.0g,2.0gよりも有意に低い値を示した(Dunn検定, p<0.05).
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