2008 Fiscal Year Annual Research Report
部分床義歯デザインプロセスのための咬合支持能力指数の開発
Project/Area Number |
20592270
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田地 豪 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80284214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 泰彦 広島大学, 病院, 講師 (00253097)
津賀 一弘 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (60217289)
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Keywords | 咬合支持能力 / 部分床義歯設計 / 歯根表面積 / 有効歯根支持表面積 |
Research Abstract |
部分床義歯治療において支台歯の検査と選択が治療の効果と予後に大きく影響する。それゆえ、支台歯の咬合支持能力を検査することは部分床義歯を設計する上で極めて重要である。咬合支持能力は、歯根の大きさ、形態、植立方向、歯槽骨吸収の程度などにより影響を受けるが、これらのパラメーターの多くは歯槽骨によって支持されている歯根表面積(以下、有効歯根支持表面積)に置き換えて考えられることから、有効歯根支持表面積は咬合支持能力を検査する上での有益な指標と言える。しかしながら、これまでの歯根表面積の測定には抜去歯が用いられているため、実際の有効歯根支持表面積を計測することはできない。オーダーメイド医療である部分床義歯治療において、個々の生体を適切に評価し、定量的・定性的に義歯の設計はできておらず、咬合支持能力の計測方法の確立は科学的な義歯設計を行う上で是非とも必要である。そこで、本研究では部分床義歯治療における支台歯の咬合支持能力を適切に評価する咬合支持能力指数を開発することとした。 平成20年度では、上下顎の各歯種におけるアタッチメントレベルの低下に伴う有効歯根支持表面積を算出した。ただし、アタッチメントレベルは唇頬舌的および近遠心的に均一であると想定した。アタッチメントレベルを1mmピッチでダウンさせたシミュレーションを行い、歯根表面積に対する有効歯根支持表面積の割合を算出した。有効歯根表面積による咬合支持能力を臨床応用するためには、デンタルX線写真データから有効歯根支持表面積を算出する簡易なプログラムが必要であると考えられるため、現在、デンタルX線写真データの解析を検討している。
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