2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592286
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
菊地 久二 日本大学, 歯学部, 講師 (40120422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米山 隆之 日本大学, 歯学部, 教授 (00220773)
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Keywords | 歯学 / レーザー / 接着 / 生体材料 |
Research Abstract |
歯科補綴物のフレーム材料は,機械的強度の観点から一般的に金属材料が選択されている.しかし,金属材料では,患者の審美的要求を満たすことはできない.そこで,審美性を得るために金属にセラミックスや樹脂を接着した複合材料を利用している.金属とセラミックスや樹脂との接着には,リテンションビースを用いた機械的結合やプライマーを用いた方法などが行われている.本研究は,金属と樹脂の接着について,今までとは異なる新しい接着方法としてレーザー光を用いた方法について検討を行っている.具体的な内容は,まず,歯科用金属として金合金,金銀パラジウム合金,チタン,コバルトクロム合金を用いて,鋳造によりせん断接着用試験体を作製し,表面はサンドブラスト処理面および鏡面研磨面とした.樹脂は主にポリエチレンテレフタレートを用い,レーザー光は主にNd:YAGレーザーによる接着を検討した.レーザー照射条件を検討するため,金属面に樹脂を置いて加圧し,一回の照射を行い,接着強さをせん断試験により測定した.様々なレーザー照射条件について検討した結果,サンドブラストした金合金および金銀パラジウム合金では,大きな接着強さを得ることはできなかった.コバルトクロム合金のサンドブラスト面は8.1MPa,チタンのサンドブラスト面は11.3MPaの接着強さを示した.接着強さには,レーザー照射条件以外にも試験体の圧接力,表面状態などが影響するものと考えられた。
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