2008 Fiscal Year Annual Research Report
有床義歯による咬合支持の回復が唾液中の免疫グロブリンと神経成長因子に及ぼす影響
Project/Area Number |
20592295
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
前田 照太 Osaka Dental University, 歯学部, 准教授 (10103110)
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Keywords | 咬合支持 / 唾液 / 免疫グロブリンA / 神経成長因子 / 咬合崩壊 / コルチゾール |
Research Abstract |
咬合支持域の消失した患者の補綴前後の唾液中のコルチゾール(Cts)、免疫グロブリンA(SIgA)および神経成長因子(NGF)を測定し、咬合支持の喪失を補綴装置により回復した場合の身体に及ぼす影響をストレスと免疫機能の関係を明らかにすることにより、咬合崩壊に対する義歯の効果を科学的に立証しようとするのが本研究である. 義歯に対して何らかの不満を訴えて来院した患者の中から咬合支持域がEichnerの分類B2〜B4およびC1であった21名につき、同一日の次の時点で唾液の採取を行った.(1)初診時、研究に対する同意を得られた直後、(2)治療直前、(3)不快症状を除く治療直後、また義歯を装着した患者6名につき、義歯装着直後および不快事項が消失した時点で唾液採取を行った. 1 初診時の義歯に対して不満を訴える患者に対して義歯調整、ティッシュコンディショニングなどを行い、その不満を除いた前後の唾液計測した結果義歯の違和感疼痛などを除去する処置後にはCts、SIgAともに有意に低下したがNGF濃度には有意な差は認められなかった.NGFに関しては個人差が大きかった. 2 局部床義歯装着による咬合支持回復の効果 Cts、SIgAともに義歯装着直後に有意に上昇し、1カ月以降有意に下降した。このことは義歯を装着することが患者にとってかなりのストレスとなっていると考えられた。しかし咬合支持域の大きさとの関連は見いだせなかった。今回の結果、咬合支持回復の効果まで検出できなかったのは、個人差間の変動が最も大きく、個人により様々な反応を示すことを示しており、それらの違いに影響する因子を細かく見つけ出すためにはさらに多くの症例が必要で、症例を増やし、それぞれの変化との関連を統計的に検討する予定である.
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Research Products
(5 results)