2008 Fiscal Year Annual Research Report
迅速骨結合性と上皮歯肉付着性を有するインプラント表面処理法の開発
Project/Area Number |
20592301
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中川 雅晴 Kyushu University, 歯学研究院, 講師 (80172279)
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Keywords | チタン / インプラント / 骨結合性 / 骨結合強度 / 表面改質処理 |
Research Abstract |
チタンは、優れた耐食性、生体適合性を有することから、歯科用インプラント材料として利用されている。しかしながら埋入初期の骨結合不良、あるいは上皮歯肉の付着不良によるインプラント周囲炎の発症は、埋入後の予後不良を招き、埋入インプラントの撤去の要因となっている。本研究では、埋入初期および長期埋入後のインプラントと骨の界面組織の観察、骨結合強度の測定、上皮歯肉の付着状態の検討を行うことによって、優れた骨伝導性、骨結合性、上皮歯肉付着性を発現するチタンインプラントの表面改質処理法を開発、および理想的な特性を有するインプラントの実用化を目的として実験を行った。インプラントの歯肉貫通部には付着歯肉の線維性細胞が最初に接着する必要があるため、マウス以来の線維芽細胞にて接着試験を行ったところ、塩化カルシウム水熱処理チタンは、未処理チタンと比較して、線維芽細胞の接着が有意に低いという結果が得られた。塩化カルシウム水熱処理チタンの骨芽細胞の接着は、未処理チタンに比べ有意に高いという結果がすでに得られていることから、骨埋入部のインプラント-骨の結合状態として、線維性組織の接着は行われず、骨が直接結合するということが明らかになり、塩化カルシウム水熱処理は、骨埋入インプラントとしては理想的な表面処理であることが明らかとなった。
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