2010 Fiscal Year Annual Research Report
顔貌の審美性に配慮した無歯顎インプラント補綴のためのCAD/CAMシステムの開発
Project/Area Number |
20592304
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
鎌下 祐次 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90224641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 英一 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 教授 (00028812)
川本 真一郎 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70295260)
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Keywords | 医療・福祉 / デンタル・インプラント / 顔貌 / CAD/CAM / 無歯顎 / 3次元計測 |
Research Abstract |
無歯顎患者のインプラント治療においては、固定性のブリッジ(ボーン・アンカード・ブリッジ)を装着する場合と、アタッチメントを付与した床義歯(インプラント・サポーテッド・オーバーデンチャー)を装着する場合とがあり、前者は、違和感が少なく患者に受け入れられやすく、また、少ない本数での応用(all on four)が増加してきている。しかし、この方法は顔貌回復が不利との指摘はあるが詳細に検討した研究はない。この研究の目的は、これらインプラント支持補綴物の構造の違いが顔貌に及ぼす影響を分析し、顔貌の審美性に配慮したインプラント補綴のためのCAD/CAMシステムへの応用を検討することである。 無歯顎者を対象にし、インプラント体の埋入を想定したボーン・アンカード・ブリッジと、インプラント・サポーテッド・オーバーデンチャーの形態を模したレジン製の擬似上部補綴物を作製し、それぞれを装着した顔貌の3次元形態計測を行った。また、実際にインプラント・サポーテッド・オーバーデンチャーを装着した無歯顎患者において、ボーン・アンカード・ブリッジを作製し、2種類の義歯を装着した顔貌も3次元計測した。その結果、リップサポートの回復に違いが認められ、ボーン・アンカード・ブリッジよりインプラント・サポーテッド・オーバーデンチャーの方がリップサポートが強く、顎堤の吸収が大きい症例では、インプラント・サポーテッド・オーバーデンチャーの方が審美的に有利である事が示され、CAD/CAMへの応用の有効性が示唆された。
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