2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規低収縮性低粘性混合モノマーを用いたコンポジットレジンの開発
Project/Area Number |
20592314
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
岡村 弘行 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 准教授 (40095089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 平 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (40147773)
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Keywords | コンポジットレジン / 低収縮 / 低粘性 / フロアフル / 機械的性質 |
Research Abstract |
低稠度のコンポジットレジンを試作することを目的としBis-GMA類似の構造で粘性が低いことが知られている2種類のベースモノマー(n+m=4,10)を用い、これらを0〜100%まで20%毎の混合モノマーを、フィラーとしては、平均粒径1μmの石英フィラーと平均粒径50nmのミクロフィラーを30wt%となるように混合し、フィラーの総表面積に対してγ-MPTSが5molecule/nm^2となるようにシラン処理を行い、ハイブリッド型フィラーを作製した。先の混合モノマーにカンファーキノン、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEAM)を1wt%で加え続いてハイブリッド型フィラーを含有率75wt%となるように添加した。その機械的性質などを調べた。 1.混合モノマーを用いて作製したコンポジットレジンは、コントロールのbis-GMAべースのものに比べて稠度が小さく、ME-10の含有率が増すと稠度は増加する傾向を示した。 2.圧縮強さは、ME-10の含有率が増すと低下する傾向を示し、ME-10が40%まではコントロールとほぼ同等となった。 3.間接引張強さは、ME-10の含有率が増すと低下し、60%まではコントロールと同等であった。 4.曲げ強さは、ME-10の含有率の増加とともに急激に減少し、60%以上でコントロールより低下した。 5.寸法変化率は、コントロールに比べていずれも小さい値を示した。 以上より、今回用いたモノマーはフロアブルタイプのコンポジットレジンのべースモノマーとして有望であると考えられる。
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