2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規低収縮性低粘性混合モノマーを用いたコンポジットレジンの開発
Project/Area Number |
20592314
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
宮坂 平 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (40147773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 弘行 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (40095089)
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Keywords | コンポジットレジン / 低収縮 / 低粘性 / フロアブル / 機械的性質 / サブミクロンフィラー / 重合収縮 / エトキシ化bis-GMA |
Research Abstract |
過年度までの研究により試作した低粘性・低収縮性モノマーを用いたコンポジットレジンについて、更にモノマー組成やフィラー配合についての研究成果を踏まえて、物性や混合状態および耐久性等の検討を行うことを目的として研究を行った。 フィラーとして、平均粒径1.0μmのフィラー(高純度合成球状石英)およびマイクロフィラー(平均粒径50nm)を2:1の重量比で配合したハイブリッドフィラーを、ザMPTSにてシラン処理し、混合モノマーの最適組成数種類および光重合開始剤を用いて、自動公転式スーパーミキサー(平成20年度購入)を用いてフィラーを混合し光重合型コンポジットレジンを試作した。この試作コンポジットレジンの微視的性質、耐摩耗性および光重合性の検討として、表面粗さを共焦点レーザー顕微鏡で測定し、フィラーの咬合状態をSEMで観察した。また、試作コンポジットレジンの耐摩耗性について現有の歯ブラシ摩耗試験機を用いて検討した。また、試作コンポジットレジンの光重合性については、光源をハロゲン、キセノン、LEDと変化させ、光照射時間を変化させて硬化させたときのコンポジットレジン内に残存する炭素.炭素の二重結合の量をFT-IRにて測定し、光重合性について検討を行った。この結果、微視的なフィラーの混合状態は平均粒径1.0μmのマクロフィラーの周囲にマイクロフィラーが凝集したハイブリッドフィラーとなっており、表面はしかし、平滑であることが明らかとなった。また、従来のbis-GMAベースのコンポジットレジンと比較して、試作したコンポジットレジンの耐摩耗性や光重合性は同等であることが明らかとなった。
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